海外メディアのBloombergにて、Appleは「Apple Watch」に心電図をモニタできる機能を搭載させるための研究をしているという情報が公開されました。
ウェアラブルデバイスから医療機器へ
2015年春に販売が開始されてから、「AppleWatch」はAppleのウェアラブルデバイスとして第一線を担ってきた商品です。
本来はスマートフォンの役目でもあった通話や音楽再生、マッピングなどに加え、ヘルスケアとして、装着している人の体の動きを感知し、消費カロリーや運動量、どのくらい立っているかなどを計測してくれるといった点も魅力の一つでした。
そんな魅力の一つであった”ヘルスケア”をさらに踏み込み、心電図という医療機器としての研究が進められているとBloombergは伝えています。
本来、心電図の測定は、病院などの医療機関や救急車等の設備の整った場所でしか行うことができない医療行為の一つとして定められたものです。
しかし、「AppleWatch」で心電図の測定が可能になれば、装着者の心電図のモニタが長時間記録されることになり、心臓疾患や不整脈などの病症を早期に発見することが可能になると見込まれています。
もし、「AppleWatch」に心電図をモニタする機能が搭載されたとしたら、それはもはや”医療機器”の一つと呼べるようになるでしょう。
心電図をモニタする機能の搭載の見込みは?
しかしながら、Bloombergではこの情報元について、”AppleWatchの開発に詳しい人物”としか明かしておらず、またその情報提供者も「AppleWatchに心電図をモニタする機能が搭載されるかどうかは定かでは無い」と語っています。
先述したように、通常心電図のモニタは設備が整った医療機関でしか行うことができません。これは、心電図のモニタが医療行為であり、国や政府から認可された医療機器以外では行ってはいけないという理由からです。
もし、「AppleWatch」に心電図をモニタする機能が搭載されるとなれば、当然Appleは各国家や政府に対し、その認可を要請しなければいけないことになります。
そういった手続きといった面や、開発にかかるコスト的な面からも、「AppleWatch」に心電図をモニタする機能が搭載されるかどうかは現代会では不透明なままです。
ただ、販売当初の「AppleWatch」は、Appleからはファッションアイテムとしての役割を果たすというアピールがされていましたが、販売を開始しユーザーの手に渡ってから、実際に好評だった機能は他でもないヘルスケア機能であったということは事実です。
今後の「AppleWatch」の展開に、この”ヘルスケア”という側面が重要なポイントであることはAppleも重々承知なはずであるため、いつの日か「AppleWatch」に心電図をモニタする機能が備え付けられる可能性は充分に考えられます。
また、心電図をモニタする機能の他にも、”血糖値を測定する機能”や”心拍数を測定し不整脈を検知する機能”といった面での研究も進められているとの情報もあります。
はたして「AppleWatch」は今後どのような進化を遂げていくのか、続報に期待です。
[Source:Bloomberg](yorimorishima)