2017年も残りあと10日ほどとなり、新たな年が近づいています。
そんな中、Appleのワールドワイドマーケティング担当上級副社長を務めるフィリップ・シラー氏が、英メディアTelegraphにて「2017年のApple」について振り返るといったインタビューに答えています。
より積極的な姿勢を示すための「iPhoneX」
2017年のトピックの一つとして、欠かせない存在が「iPhoneX」です。
10周年プレミアムモデルとして登場した「iPhoneX」には、ベゼルレスデザイン採用、背面ガラスパネル、ホームボタン廃止、「FaceID」搭載、ワイヤレス充電機能、デュアルカメラ等々、様々な新たな試みが実現しました。
この「iPhoneX」に関して、フィリップ・シラー氏は
「iPhone8の完成によって、次世代iPhoneを作るという目的は達成していた。しかし、これまでのiPhoneとは違った、より積極的な何かを実現したかった。それがiPhoneXであり、この試みは非常にうまくいった。」
とコメントをしています。
フィリップ・シラー氏が語るように、革新的なデザインと新しい機能を搭載した「iPhoneX」は、まさに「積極的」な姿勢で作られ、その売上や人気も好調です。
「iPhoneSE 2」の可能性を示唆?
フィリップ・シラー氏は2016年に販売された「iPhoneSE」について、「一部の消費者のニーズを満たすために存在している」と触れています。
2018年に販売されると噂されている、「iPhoneSE」の継続期「iPhoneSE 2(仮称)」について訊ねられると、「未来については何も言えない」とのコメントをしています。
しかし、今回のインタビューにて「iPhoneSE」の必要性について言及したという事実は、「iPhoneSE 2」の可能性を示唆しているとも考えられます。
インドにて開発が進行しているとのリーク情報もある中、今後どのような展開になるのか、期待が高まります。
「Home Pod」の販売延期についてもコメント
12月に販売予定とされていたものの、2018年にまで販売延期とされたApple製のスマートスピーカー「HomePod」について質問され、フィリップ・シラー氏はこう答えています。
「新製品の発売時、成功するかわからない状態でも販売を開始してしまう企業も存在する。しかし、Appleは製品を世に出すとき、その品質を重視する。そのためには、万全な準備を整える必要がある。」
「Home Pod」の出荷遅延についてフィリップ・シラー氏は、以前にも「ホリデーシーズンに間に合わなかったことを残念に感じる」とコメントをしていました。
セキュリティ問題、iOS11のバグは「不運な週」
2017年に起こった問題点として、MacOSにて”root”ユーザーとして簡単にアクセスができてしまうといったセキュリティの脆弱性、iOS11にてキーボードでのバグ、「HomeKit」の対応端末にアクセスが可能となってしまうiOS11.2の欠点などが挙げられ、それらについてフィリップ・シラー氏は以下のように語っています。
「我々にとって不運な週だった。いくつかのことが同時に起こっただけであり、ただそれだけだ。担当チームはシステムを監査し、プロセスを慎重に見て、このような問題を可能な限り未然に防ぐことを実行する。」
フィリップ・シラー氏はこのように、問題点について強く内省し、今後改善していくという姿勢を示しています。
「iPhoneX」の登場によってAppleにとって「新たな幕開け」となった2017年。来年はいったいどのような変革が訪れるのでしょうか。今後情報に注目です。
[Source:9to5Mac](yorimorishima)