2020年の秋に発売予定とされるiPhone12シリーズの発売時期について、新型コロナウイルスの影響で発売時期が遅れ、10月になるのではないかという噂が多くありました。
最近では、サプライチェーンの生産能力が復活したことで、例年通り9月に新型iPhone、iPhone12シリーズの発表・発売が可能になるとの情報も入っています。
しかし、Nikkei Asian Reviewは、iPhone12の量産の時期が1カ月から2カ月遅れていると伝えています。
iPhone12の量産に入るためのテストが一部未完了で遅れが出ている
iPhone12シリーズを量産するためには、技術検証試験(Engineering Validation Test:EVT)と設計検証試験(Design Validation Test:DVT)、そして、生産検証試験(Product Validation Test:PVT)に合格しなければなりません。
この中でEVTについては、例年のスケジュール通りだと5月末に完了しなければならないのですが、今年度のiPhone12は、やっと6月末にほとんどが完了したという状態で、明らかに遅れが生じているということです。
また、量産に向けて気になる点は、EVTについては完了したものの、DVTとPVTがまだ完了していないと報じられていることです。
Appleはこの遅れを取り戻すためにサプライチェーンといっしょに努力をしていることから、最悪2021年まで発売が延期されるという事態は避けられそうだが、例年通りのスケジュールから遅れる可能性があるとNikkei Asian Reviewは報じています。
iPhone12の発売時期遅延に既存機種の増産を準備
Nikkei Asian Reviewの情報筋によると、Appleが2020年初めに設定したiPhoneの販売予定数の1億台を、約8,000万台に減らしたということです。
これは、新型コロナウイルスの影響であり、今後の目標台数はさらに変動する可能性があります。
iPhone12シリーズの発売時期が遅れる状況を考え、Appleは現行機種iPhone XR、iPhone11シリーズ、4月に発売開始したiPhone SE(第2世代)を合計4,500万台以上の追加発注をし、トータルの販売台数を確保するように動いているとのことです。
5G対応状況と最終デザイン未決定により発売時期は変動
iPhone12シリーズは、全モデル5Gに対応するだけではなく、ハイエンドモデルはミリ波に対応し高速な5G通信を実現するという予想です。
しかし、ミリ波に対応したiPhone12の発売時期は、Sub6対応スタンダードモデルよりあとになるという情報があります。
また、量産に向けてのテストが続けられている状況に加え、iPhone12の最終デザインがまだ決定していないことも遅れの原因になるとNikkei Asian Reviewは報じています。
例年であれば、新型iPhone、iPhone12の発表・予約・発売は9月ですが、新型コロナウイルスの影響は大きく発売が10月に遅れる可能性は捨てきれません。
[Source:Nikkei Asian Review 画像:EverythingApplePro]
(nishiyama082)