今秋発表予定のiPhone12シリーズ。その中でLGの有機EL(OLED)パネルを採用するといわれているiPhone12 Maxの量産開始は、7月から8月との情報が入っています。6.1インチiPhone12の2モデル(もしくはiPhone12 Maxのみ)が早めに量産できるのは、フジクラ製FPCBの採用が大きいのではないかとPatently Appleが伝えています。その他のモデルの量産は、1カ月程度遅れるとの情報が大半です。
iPhoneに使われるRFPCBとFPCBはどんな基盤か?
フレキシブル基板(FPCB)は、絶縁性がある薄くて柔らかいフィルムと、通電性がある金属を貼りあわせたものに回路を組み込んだ基盤です。
FPCBは非常に薄く、自由に曲げることができるので可動部にも設置が可能です。
リジッドフレキシブル基板(RFPCB)は、リジッド基板と上記フレキシブル基板の両方の利点を備えた基板のことです。
リジッド基板とフレキシブル基板が一体となっているので、2つの基板をつなぐコネクタが不要であることがメリットです。
6.1インチiPhone12 MaxとiPhone12 ProはFPCBを使用か
Patently Appleによると、5.4インチiPhone12とiPhone12 Pro MaxはRFPCBを使用し、6.1インチiPhone12 MaxとiPhone12 ProはFPCBを使うのではないかということです。
FPCBを使用する要因として、OLEDを担当するLGが昨年OLEDパネルの製造過程で欠陥品を多く出していることがあげられます。iPhone11のOLEDはLGがYP Electronics製のRFPCBを使い製造をしましたが、欠陥品があったようです。
そのため、RFPCBよりも製造難易度が低いFPCBに切り替えることにより、コストを下げつつLGが比較的容易にOLEDパネルの製造をすることを可能にしたです。
iPhone12 Maxにはフジクラ製のFPCBを使用
6.1インチiPhone12 MaxにはLGがOLEDを提供すると予想されていますが、FPCBはYP Electronics製ではなく、日本のフジクラ製を使うようだとPatently Appleは伝えています。
FPCBへの変更により、LGは2,000万枚のOLEDの製造が可能になるだろうということです。
6.1インチiPhone12の2モデル、またはiPhone12 Maxのみが早めに量産を開始したとしても、著名リーカーの情報では、iPhone12シリーズの発表、および予約、発売日が2020年10月になるのではないかというものが多くなっています。
しかし、iPhone12の発表だけは、例年通り9月になることを期待したいですね。
[Source:Patently Apple 画像:EverythingApplePro]
(nishiyama082)