新型iPhone XR、XS、XS Maxが発表されました。iPhone XS、XS Max の発売は9月21日。iPhoneXR の予約開始日は1ヶ月遅れの 10月19日(金)で予約開始時刻は午後4時1分、発売日は10月26日(金)です。
今回の新型iPhone 3モデルはすべてX系のデザインで、スペックもパワーアップされています。その中で特に注目してほしいのがカメラ性能です。XS、XS Maxだけではなく、iPhoneの中では廉価モデルといわれているXRもカメラ性能がアップしているんです。その他にもXRには注目すべきところがたくさんあります。
本記事では廉価モデルとされるiPhone XRのスペックとデザイン、そして価格についてわかりやすくまとめてみました。XSかXS MaxかXRか、どのiPhoneにしようかと、今悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
iPhoneXRの予約は、ドコモ ソフトバンク auの三キャリアとも10/19(金)午後4時1分からで発売日は10/26(金)
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目次
iPhoneXS/XS MaxとiPhoneXRの違い
新型iPhoneXSは前モデル iPhoneXの正常進化版として登場しました。性能的にiPhoneXの不満点を解消し、さらにパワーアップしたモデルです。そして、注目すべき点はiPhoneXS MaxはXSと解像度とバッテリーの容量以外はスペックが変わらないことです。
iPhoneXSとXS Maxのどちらにしようかな？というときのポイントは「大きさ」。自分の好みと使い方を考えて5.8インチにするか、6.5インチにするかを決めればOKです。iPhone 8とiPhone 8 Plusのようにカメラ性能が劇的に違うわけではないので大きいのがいいのか、小さいのがいいのか、大きさだけを考えればいいというシンプルさです。
それではiPhoneXRはどんなモデルなのでしょう。実はiPhoneXRの基本性能はXSと比べてそんなに劣っているわけではありません。廉価版と言われていますが、XRは単純に価格を下げただけのモデルではないんですね。それはデザインとスペックを細かく見ていくとはっきりと分かります。Appleが発表イベントで最後に紹介したのはiPhoneXR、今回の新型iPhoneの中で一番注目したいのはiPhoneXRなのです。
iPhoneXRの注目したい特徴
■今までにない6.1インチのディスプレイサイズ
■iPhoneの中で史上最大の液晶ディスプレイ
■選べる6色のカラーバリエーション
■チップはハイスペックモデルXSと同じ
■進化したカメラ
■3D Touchに代わるHaptic Touch
■バッテリーが長持ち
■予備電力機能付きエキスプレスカード搭載
iPhoneXRはチップを妥協せずXSと同じにして、機能は日常使用で主に使うものに絞り込み価格をおさえつつも、Appleのテクノロジーに存分に触れて楽しむことができるiPhoneです。だから、XRはiPhone 8の後継機ではなく、X系の新しいモデルなのです。それでは注目すべき特徴を一つ一つみていきましょう。
iPhoneXRの外観とデザイン
iPhoneXRはホームボタンをなくしたX系のデザインです。XSと比べるとベゼルはやや太いですが、それでも液晶をギリギリまで広げた6.1インチは迫力があります。背面はiPhone 8の雰囲気が残っています。
カラーは6色。iPhoneを色で選ぶ楽しさがXRにはあります。カラフルなiPhoneと言えばiPhone 5c。iPhone 5cはポリカーボネート樹脂でポップさを前面に出していましたが、ボディの質感が高く決して安っぽくはありませんでした。さすがAppleの製品だと感心したものです。6色カラーのiPhone XRはアルミフレームです。質感は高いはず。イエロー、コーラル、ブルーは上品な感じに見えるので手にしてみたい3色です。
iPhoneXRのサイズを比較
サイズをiPhone XS / XS Maxと比べてみましょう。
ちょうど中間のサイズということがわかりますね。厚さは3モデルの中では一番厚いですね。有機ELではないのでバックライト分の厚みが必要な液晶ディスプレイなのでこれは仕方がない部分です。
iPhone 8/8 Plusとの比較です。
8よりはずいぶんと大きいですね。iPhone 8 Plusよりは約1cm小さいです。小さいけれど、8 Plusよりも迫力がある大スクリーンは見ごたえがありそうです。
iPhone 8と比べると確かに大きいです。でも、AppleのiPhone XSのサイトを見ると飛び込んでくるのがこちら。
AppleはXS Maxでより大きな6.5インチの世界をこれから提供します。そして、iPhoneXRは6.1インチのこれまた大きなスクリーンで、全ての人にAppleのテクノロジーを楽しんでもらおうとしています。ボディはコンパクト、でも画面はビッグでフルスクリーンの世界にAppleはこれから進んでいきますよ、ということを表したモデルがiPhoneXRだということです。
進化した新しいXRのボディ
iPhoneXRのフロントガラスはより頑丈になりました。Appleは「スマートフォン史上最も強靭」としています。ガラスが割れる確率が低くなるのでこれは嬉しい部分です。
背面ガラスは7層の着色工程で美しく仕上がり、構造フレームは航空宇宙産業レベルのアルミニウム製です。背面ガラスと色を合わせるために酸化皮膜処理がされていて、このことで一体感があるカラーデザインになっているんですね。
iPhone史上最大のLCDディスプレイ
LCDディスプレイにして最大の6.1インチXRは他のモデルと比べてみたときのサイズ感はどのようなものでしょう。
iPhoneXS / XS Max と比べてみた
液晶（LCD）ディスプレイとしてはiPhone史上一番大きな6.1インチ。ただし、iPhoneXS / XS Max と比べると解像度は低くなっています。でも、XRはLiquid Retina を搭載しているので、これまでのLCDディスプレイとは表示能力が違います。
そして、iPhoneXS / XS Max と同じ広色域ディスプレイを採用しているのも注目。見るもの全てが美しく映し出される、6.1インチの威力がここでも発揮されますね。
iPhone8/8 Plus と比べてみた
iPhone 8よりも解像度は高く、8 Plusよりは低くなっています。iPhone 8が326ppiなので、同じ326ppiのXRは、iPhone 8のスクリーンをそのまま縦横に拡大させたものということがわかります。Liquid Retinaはハンズオン動画での評判もいいみたいなので、解像度が低いという点はあまり気にしないでよさそうです。低いと言っても8と同じ326ppiですからね、十分綺麗だと思われます。
Haptic Touchって何？
iPhoneXRでは3D Touchに代わるものとしてHaptic Touchが採用されています。実は3D Touchはヘビーユーザー以外ではあまり使われていない機能だと言われています。実際に3D Touchがなくてもそんなに困りません。XSとXS Maxに3D Touchを残したので、ハイエンドユーザーにフォーカスした機能として3D Touchは今後残っていくのではないかと思います。
それではiPhoneXRの緑の枠で囲ったHaptic Touchというものの正体は何でしょう？
スペシャルイベントではHaptic TouchはMacBookのトラックパッドと同じようなものと説明されていました。でも、XRにはMacBookのような感圧センサーはついていません。「長押し+触覚フィードバック」で3D Touchの機能を代行するもの、それがHaptic Touchです。この感触はXRに実際に触れてみて確かめてみたいですね。
iPhoneXRもXSと同じ最も賢くパワフルなA12 Bionic
iPhoneXRのチップはXSと同じ新しいA12 Bionicです。
A12 Bionicは 8やXのA11 Bionicと比べて15％高速になっているにもかかわらず、A11 Bionicと比べて50%の省電力というバッテリーがさらに長持ちするチップを使っています。グラフィックス性能もさらに高くなっているので、ゲームなどはより快適に動くようになるでしょう。XSと同じチップを使っているのはポイントが高いです。
進化したiPhoneXRのカメラ
今回iPhoneXRで注目したいのがカメラ機能。iPhoneXSと比べても引けを取らない性能で、iPhone 8 /8 Plus /X と比べると進化している部分がたくさんあります。XRで写真を撮るのが楽しくなりそうですよ。
カメラ性能をiPhoneXと比べてみた
iPhoneXRの写真のカメラ性能をX / XS と比べてみました。
iPhoneXRはデュアルカメラではなく、光学ズームにも対応していません。でも、iPhoneXにはなかった「進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード」がXSと同じように使えるんです。機械学習を使うことで、シングルカメラであってもポートレート撮影を可能にしているんですね。
「進化したボケ効果」では、さらにボケが精巧になり、Xよりも美しいポートレートが撮れるようになっています。「新しい深度コントロール」で撮影後でも被写界深度を簡単に調整が可能になりました。これは試してみたい機能です。
iPhoneXRの作例はこちら。
いい感じで背景がボケています。左のレンガがくっきりとしているので右の背景のボケ方が際立ちますね。XRでここまで撮れるとは。
ちなみにiPhone XSの作例がこちら。
さすがデュアルカメラ。人物と背景が区別されていいボケになっています。でも、XRもシングルカメラなのにボケ味はすごくいい感じにでています。
深度コントロールの使い方です。ボケた写真を撮りたければスライダーを動かし、f 値を小さくし、くっきりとした写真を撮りたければ、f 値を大きくすることで自由に調節ができます。便利で簡単です。
また、ポートレートモードではいろいろな照明エフェクトをつけることができます。変更は撮影前でも後でもできるというスグレモノ。ただしXSはエフェクトが「自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明」の5つなのに対し、XRは「自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明」の3つなのはちょっと惜しい！
カメラ性能をiPhone8 /8 Plusと比べてみた
iPhoneXRの写真のカメラ性能をiPhone 8/8 Plusと比べてみました。
iPhone8 Plusと比べると「進化したボケ効果」がXRにはあるのでより写真撮影が楽しめそうです。iPhone8と比べるともうXRの圧勝でしょう。XRのカメラ性能はXSよりはやや劣るものの、iPhone8 /8 Plusと比べると性能アップは確実です。
XRはスマートHDRが搭載されています。スマートHDRのおかげで暗いところから明るいところまで色がつぶれずにはっきりと写ります。暗いところに強いカメラの性能はiPhoneで写真撮るの大好きという人には嬉しい機能です。
ビデオカメラ性能をiPhoneXと比べてみた
iPhoneXRのビデオのカメラ性能をX / XS と比べてみました。
iPhoneXとの違いは30fpsのビデオの拡張ダイナミックレンジです。これにより、暗い部分と明るい部分の差が激しい場所でも綺麗にビデオ撮影ができるようになります。そして、嬉しいのがステレオ録音。これで映像と音声の両方が綺麗に映画並みに撮れるようになるかもしれませんよ。動画をよく撮る人にとっては楽しみな進化ですね。
ビデオカメラ性能をiPhone8 /8 Plusと比べてみた
iPhoneXRのビデオのカメラ性能をiPhone 8 / 8 Plusと比べてみました。
こちらも拡張ダイナミックレンジとステレオ録音でXRの圧勝です。
フロントカメラ性能をiPhoneX比べてみた
iPhoneXRのフロントカメラの性能をX / XS と比べてみました。
フロントカメラも大幅に進化しています。iPhoneXRはXS/XS Maxと同じ性能です。iPhoneXと比べると「スマートHDR」「ボケ効果と深度コントロール」「拡張ダイナミックレンジ」「映画レベルのビデオ手ぶれ補正」「1080p HDビデオ撮影 60fps」が追加されています。ビデオ撮影 60fpsが選べるようになるのでより滑らかな動画が撮れますよ。
特に気になるのが「映画レベルのビデオ手ぶれ補正」です。多少iPhoneが揺れても手ぶれ補正が強力にきくので、酔いそうな動画とはさよならできるということです。深度コントロールも使えるし、フロントカメラをよく使って自撮りする人にはめちゃくちゃ嬉しい機能追加です。
フロントカメラ性能をiPhone8 /8 Plusと比べてみた
iPhoneXRのフロントカメラの性能をiPhone 8 / 8 Plusと比べてみました。
こちらもフロントカメラの進化でiPhoneXRが圧勝です。iPhone 8からXRに乗り換える強力な理由がここにもありましたねえ。
iPhoneXRのその他の注目すべき機能
iPhoneXRで注目すべき機能はこんなものがあります。
Face ID
ホームボタンがなくなったので、認証は全てFace IDで行います。TrueDepthカメラシステム、Secure Enclave、Neural Engineによって認証速度が速く簡単になっています。
防沫性能、耐水性能、防塵性能
iPhoneXSよりは劣りますが、iPhoneX/8/8 Plusと同じIP67（最大水深1メートルで最大30分間）なので十分でしょう。
iPhoneXRはDSDS対応だけど日本では使えない
メインのnanoSIMカードスロットに加えてeSIMを内蔵しているDSDS仕様になっていますが、対応通信会社に日本のキャリアの名前がなかったので、海外に行ったときにしかDSDSは使えないようです。
うれしい予備電力機能付きエクスプレスカード
FeliCaでエクスプレスカード設定された「Suica」を使うときに、もしも、iPhoneXR本体のバッテリーがなくなっても、予備電源で最長5時間は利用可能になる機能が標準装備されているのです。
これで、改札手前で「あーバッテリーが切れそう！」とそわそわしなくてもすみそうです。これはありがたいという人は多いでしょうね。もちろんXS/XS Maxにも搭載されています。
iPhoneXRのバッテリーは3モデルの中で最強
新型iPhoneの3モデルのバッテリー性能をみてみましょう。意外な事実がわかります。
iPhoneXS Maxはボディが大きいのでXSに比べてバッテリーのもちが良いです。そしてMaxよりもバッテリーのもちがいいのがiPhoneXRです。これは驚き。インターネット利用時間はMaxより2時間も長く、ビデオ再生時間も1時間長いです。新型iPhoneの中でバッテリーのもちはiPhoneXRがダントツです。
前モデルのiPhoneX /8 Plusと比べてもXRは2時間ほど長いバッテリー駆動時間になっています。まさにiPhone史上最強のスタミナを誇るiPhoneXRなのです。
iPhoneXRの価格は？
iPhoneXRの価格を確認しておきましょう。
SIMフリー版の価格はiPhoneXSよりは3〜4万円ほど安く、XS Maxよりは4〜6万円ほど安い設定になっています。iPhone8 Plusの発売時の価格よりもXRの方が安いので、考えようによってはお買い得と言えるでしょう。
iPhoneXRの中では128GBが一番いいのではないかと思います。64GBモデルに6,000円追加するだけで容量が2倍の128GBになります。512GBは持て余す人が多いと思うので、価格とバランスがとれている90,800円の128GBモデルが一番魅力的です。
ちなみに、XS / XRの発表後、iPhone 8 / 8 Plusの価格が改定されました。
iPhone 8
64GB 67,800円
256GB 84,800円
iPhone 8 Plus
64GB 78,800円
256GB 95,800円
iPhone8 Plusの価格も魅力的ですが、この値段で購入するならiPhoneXRの64GBを手に入れたほうが、カメラ性能とバッテリー性能が上がり、なおかつチップも速くなっているので、長く使えると思います。
キャリア版は記事執筆時にはドコモしか価格を発表していません。[追記1:10/12(金)ソフトバンク発表あり 追記2:10/15(月) au発表あり]
キャリア版はSIMフリー版よりも価格が少し割高です。ただし、毎月の割引が入るので、実質価格はぐんと下がります。詳しくは以下のページで解説しています。
ソフトバンクとauは以下のページで価格の発表がありました。
iPhoneXRまとめ
廉価版と言われているiPhoneXRですが、実は単なる廉価版ではなく、新時代のiPhoneを手軽に体験できる使い勝手を重視した日常仕様モデルです。XSと同じ最新の性能を搭載すると同時に、日常仕様にあまり必要ないコストがかかる部分はカットして手に入れやすい価格にしている部分も好感が持てます。
一番重要とも言えるバッテリー駆動時間を伸ばし、使う頻度が高いカメラの性能をXSに近づけているので、ポートレートなど写真を撮ることがより楽しくなります。
iPhoneXRは、日頃使う機能を重点的にブラッシュアップしているので、初めてX系のフルスクリーンモデルを使う人にも満足してもらえるiPhoneになっていると思います。
価格もiPhone 8 Plus発売時よりも安いですし、性能から考えるとお得感があります。XS/XS Maxのハイスペックな機能は必要ないし、高い本体価格はちょっとなあ、と思っている方にとって「そうそう、これこれ」という1台にiPhoneXRはまさにぴったりです。
カラーも上品な6色なので選ぶ楽しみがあります。初めてのiPhoneとしても、iPhone 7,8からの乗り換えとしても、実にバランスのとれたオススメできるiPhoneに仕上がっています。
iPhoneXRを予約開始日に申し込む方は、実機が見れませんのでhands on動画をじっくり見てどの色を予約するか決めておきましょう。
iPhoneXR Impressions: 全色
iPhoneXRの予約は10月19日(金)16:01から。発売は10月26日(金)です！
[情報元 画像 : Apple]
（nishiyama082）
