以前、AppleはiPhoneのバッテリーが古くなると、iPhoneの性能を意図的に低下させているのではないかという可能性が指摘され、議論されてきました。そんな中Appleは、公式にコメントを発表しました。
劣化したバッテリーでiPhoneの性能は落ちる?
そもそもこの問題は、海外掲示板のRedditで、Appleは電池が劣化した古いiPhoneの性能を意図的に落としているのではないかと議論になったのが始まりです。
さらに最近には、ベンチマークアプリの「Geekbench」を提供しているPrimate LabsのJohn Poole氏が、やはり古くなったバッテリーとiPhoneの性能低下には関連性があると伝えています。John Poole氏は、iOSバージョンごとの「iPhone6s」と「iPhone7」を調査し、ベンチマークスコアの分布を公開して、古くなりバッテリーが劣化したiPhoneは、性能が大幅に低下する可能性を明らかにしました。
Appleが正式にコメント、その理由は?
そしてこれらの指摘を受けて、AppleはTechCrunchを通じて、古くなったバッテリーのiPhoneの性能を意図的に低下させていたことを認め、その理由について説明しています。
「我々のゴールは、お客様にとって最高の体験を提供することです。それには総合的なパフォーマンスとデバイスの寿命を伸ばすことが含まれます。リチウムイオンバッテリーは寒い環境や、長年の使用による電池容量の低下によって、電流量や容量が減少します。その結果、電子部品を保護する目的で、デバイスが予期せずにシャットダウンする可能性があります。」
またAppleは、「iPhone 6/6s」「iPhone SE」の電源が突然落ちる不具合の80%を修正したことについても言及しました。
「昨年、私たちはiPhone6、iPhone6s、iPhone SEに、突発的な電流によって起こるシャットダウン問題を解消するアップデートをリリースしました。現在、iPhone7もiOS11.2で同様の機能を追加しています。さらに将来的には、他のデバイスでも同様の機能が追加される予定です。」
Appleが公式に認めたことで、劣化したバッテリーのiPhoneは、性能が著しく落ちる可能性があることが明らかになりました。
そのため、iPhoneの性能が落ちたと感じている人で、長年そのiPhoneを利用しているならば、iPhoneを買い換える必要はないかもしれません。なぜなら、バッテリーを交換してしまえば、iPhoneの性能は回復して快適に使い続けられるかもしれないからです。
Apple Storeなどに自身のiPhoneをもっていってバッテリーの交換をしてもらうのも一つの手です。なお、AppleCare+に加入していれば無料で交換可能で、未加入の場合でも、8,800円で交換することができます。
[Source: TechCrunch] (yorimorishima)