現在は当たり前のように誰もがスマートフォンを持ち、スマートフォンは生活の一部に溶け込んでいますが、その波を生み出し波及させたのは他でも無いiPhoneです。
他の主要スマートフォン会社も、新型モデルのiPhoneが出る度に、その革新性に追いつくべく新たなデザインや機能に追随するという傾向さえ感じられる昨今ですが、中国メーカーのHuaweiの最新型モデル「P11」が「iPhoneX」に酷似しているということが話題を呼んでいます。
「P11」ディスプレイ上部にノッチ部分があることが判明
Huaweiの最新型モデルである「P11」は、公式の発表を控えたままという状態ではありますが、その実態についてのいくつかのリーク情報が公開されています。
その中でも一際気になる点が、ディスプレイを含めたフロント部分のデザインです。
まず、気になるのがこちらの画像です。
「iPhoneX」のフロントパネル上部にある「ノッチ部分」と呼ばれるカメラなどを内蔵するためのベゼルの部分をそのまま踏襲したかのような形であることがわかります。
こちらの画像は、Huawaiの公式ファームウェアから解析された画像であり、”RoundCornerDisplay(丸い角のディスプレイ)”というファイル名で発掘されているため、その信憑性もかなり高いものとなっています。
さらに、続いて公開された上の画像は、Huawaiが今後展開するとされている「P11」のコンセプトデザインを反映させた公式ポスターの画像と言われています。
画像からもわかるように、「iPhoneX」のベゼルレス(狭額縁)デザインにかなり近いデザインとなっています。
これらの画像をみると、やはり先駆者であるAppleの「iPhoneX」にかなりの影響を受けていることがわかります。
「P11」ノッチ部分には顔認証システムを搭載?
「iPhoneX」にノッチ部分が存在するデザインについては、ユーザーの間でも賛否両論ですが、Appleの副社長であるGreg Joswiak氏が「Appleの技術が最も密集している部分だ」と語るように、ノッチ部分には新機能である「FaceID」に関わる重要なパーツが集約しています。
Huaweiの「P11」にもノッチ部分が存在するということがリーク情報によって予測されていますが、なんと「P11」も「iPhoneX」の「FaceID」のような顔認証システムを搭載するとのリーク情報が公開されています。
Huaweiは、顔認証システムについて独自に開発を進めており、先日「Point Cloud Depthカメラ」と呼ばれる3Dセンサー技術を公開しています。
この「Point Cloud Depthカメラ」は、まさに「iPhoneX」に搭載されている「True Dipthカメラ」と同じ役割を果たすとされており、AIの開発が間に合えば、こちらのシステムが「P11」に搭載される見込みです。
Huaweiの「P11」は2018年2月末に行われる「Mobile World Congress(MWC)」にて公式に発表されると予測されており、果たしてその実態がどのようなものなのか、興味が湧いてしまいます。
中国では依然として「iPhoneX」が人気
HuaweiがここまでApple者の「iPhoneX」を意識するという理由については、やはり”PhoneXが人気だから”という理由に尽きます。
プレミアムモデルとして販売され、これまでのiPhoneよりも高価な価格であるというのにもかかわらず、実際に中国国内でも「iPhoneX」に対する購入意欲は”かなり高い”ということが分かっています。
RBC Capital MarketsのアナリストAmit Daryanani氏が行った調査によれば、中国で”iPhoneXを購入することに興味がある”と答えた方は、回答者の中でなんと62%にも及んだとのこと。
米国での同調査では、回答者のわずか28%ほどしか”iPhoneXを購入することに興味がある”ということと比較すれば、これがいかに高い数値であるかがわかるかと思います。
調査の詳細としては、この62%のうち66%が256GBを購入することに興味があると答え、さらに、回答者の内の「iPhone7」ユーザーの72%が”256GBを購入したい”と考えていることがわかりました。
「iPhoneX」は、やはりその価格の高さがネックとなり、以前まで市場ではそこまでの爆発的な売上を予測されていませんでしたが、このような結果を受け、Amit Daryanani氏は「市場が以前に予測していた以上の売上になるだろう」と予測しています。
「iPhoneX」の成功と今後のスマートフォン市場
このような絶大な人気があることが、HuaweiがAppleの「iPhoneX」に追随する大きな理由のひとつとなっていることが考えられます。
やはり、現代のスマートフォン市場において、主要スマートフォン会社が”遅れている”という印象を持たれてしまうことはもっとも恐ろしいことのひとつなのでしょう。
Appleの”攻め”の姿勢を実現した「iPhoneX」は、間違いなく現代のスマートフォン市場に大きな影響を及ぼしています。
今後、Huaweiを含めた主要スマートフォン会社は一体どのような戦略でAppleと渡り合っていくのかという点も、いちスマートフォンユーザーとしては非常に見ものです。
[Source:AppleInsider,中時電子報](yorimorishima)