2017年11月3日に「iPhoneX」が販売され、これからのiPhoneは「iPhoneX」を基準としたものとなるだろうとの予測が各所で立てられている中、早くも2020年に販売される新型モデルのiPhoneに関する予想が公開されました。
ディスプレイサイズは6.5インチ「iPhone XI Plus」?
2020年に販売されるであろう「iPhone XI (イレブン)」(仮称)について予想されているのは投資銀行のJefferiesに籍をおくアナリスト、Kim Chuljoong氏です。
KGI証券のアナリストのMing Chi Kuo氏が伝えている2018年に販売される新型モデルのiPhoneは5.8インチモデル、6.6インチモデルのOLED(有機EL)ディスプレイを搭載した2つのモデルに加え、6.1インチモデルのLCDディスプレイモデルを加えた3つのモデルであると予想されていますが、2018年以降、この3つのモデルを販売するスタイルを続ける見込みがあるとのことです。
その中で、Kim Chuljoong氏は2020年には3つのモデルの中で6.5インチの大型モデルが販売されると予想しており、その端末は「iPhone XI Plus」(仮称)という立ち位置になると予想されています。
Kim Chuljoong氏によると、OLED(有機EL)ディスプレイは売上が好調である兆しがあるため、今後OLEDディスプレイ市場は発展するとのこと。
さらに、従来のLCDディスプレイに比べ、OLEDディスプレイはより自由に筐体をデザインすることができるといった利点も挙げています。
こういった理由から6.5インチモデルという大型サイズのモデルに、広いディスプレイを搭載することで、より魅力的なiPhoneを展開することができるといったメリットあることが、今回の予想の一因となっているようです。
OLEDディスプレイによりiPhoneが折りたたみ可能に?
Kim Chuljoong氏はiPhoneのデザイン面についても言及しており、2020年に販売されるiPhoneは、なんと折りたたみが可能なiPhoneになると予想しています。
『折りたたみ型』と聞いて、我々が最初に思い浮かべる形態としては所謂ガラケーのような上半分がディスプレイ、下半分がキーボードとなっている形ですが、驚くべきことに2020年に販売されるiPhoneはOLEDディスプレイの持つ伸縮性を活かし、ディスプレイごと折りたたみが可能な筐体となるそうです。
その予想の裏付けとして、Appleは今月、米国特許商標庁(USPTO)に折りたたみ可能なOLEDディスプレイについての特許を申請しています。
「フレキシブルディスプレイを伴った電子デバイス」と記されたこちらの特許は、折り曲げることが可能なディスプレイ・レイヤー、カバー・レイヤー、サポート・レイヤー、偏光レイヤー等の記載があり、さらに、レイヤーの間にはタッチセンサーが搭載され、サポート・レイヤーには形状記憶合金等が採用されると記されています。
申請された特許の用途には「ラップトップやタブレット、携帯、リストウォッチ、その他の電子デバイス」と記されており、iPad、iPhone、Macbook、Apple watch等様々なものに応用されることが期待できます。
OLEDディスプレイを広く搭載したiPhoneX S Plusは高額?
新しいiPhoneシリーズにOLEDディスプレイが浸透し、ディスプレイがより綺麗になることは魅力的ですが、その反面、価格が高くなるというデメリットも潜んでいます。
ディスプレイに使用されている素材は、通常1枚の大きなガラスパネルから切り分けられて形成されます。現在の最新型モデルである「iPhoneX」にはガラスパネル1枚から約230枚分の素材を切り出すことが可能ですが、6.5インチサイズのディスプレイともなると、1枚のガラスパネルから切り出せる枚数は180枚前後になってしまうと考えられます。
「iPhoneX」が高額である原因の一つともなっているOLEDディスプレイを、より大きなサイズで採用するということは、今後なんらかの技術的な変革が起こらない限りそれなりに高額なモデルとなってしまうでしょう。
とはいえ、『折りたたみ可能な新しいiPhone』というフレーズには、否が応でも期待が高まってしまいます。
Appleはこれからも我々を驚かせるような新たなスマートフォンの開発を続けていくため、2020年には現在の我々が全く想像できないようなiPhoneが販売されるかもしれません。
[Source:digit,微信公眾號 手機公社](yorimorishima)