Nikkei Asian Reviewによると、「iPhone X」の顔認証に用いられる部品のうち、ドットプロジェクタの製造が現在も難航しているようです。「iPhone X」の製造状況に詳しい役員は、Appleがドットプロジェクタに関して遅れが生じていることを指摘していましたが、今回、台湾の投資会社Yuanta Investment ConsultingのアナリストであるJeff Pu氏も同様の見解を示したため、その指摘は確実だといえるでしょう。

先進的な機能を搭載した「iPhone X」は過去にも製造の遅れが伝えられていましたが、現在、製造の遅れの原因となっているのは、「iPhone X」の画面上部に設置されるTrueDepthカメラのうち、ドットプロジェクタと呼ばれる部品です。

顔認証する際はTrueDepthカメラのドットプロジェクタから3万個のドットを顔に照射することで、顔の形を浮かび上がらせ、その情報を赤外線カメラで読み取って深度マップを作成し、個人を判別します。そのためドットプロジェクタは顔認証には欠かせない重要な部品です。

なお、Jeff Pu氏は9月下旬に、「iPhone X」は１０月中旬から本格的に大量生産が開始され、中国から出荷されるだろうと予測していました。しかし今回、Jeff Pu氏は2017年における「iPhone X」の製造台数の予測を4,000万台から3,600万台へと引き下げています。もしこの予測が当たったら、ますます「iPhone X」の在庫不足は深刻になるでしょう。

AppleのJonathan Ive氏によると、「iPhone X」の顔認証の完成はあと２年かかる恐れがあったようなので、最先端のテクノロジーだけあって、やはり製造には困難が生じているようです。

Source:Nikkei Asian Review

(yorimorishima)

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