先日から、次期「iPhone8」への搭載の噂が活発な3Dセンサーによる顔認証技術ですが、その技術に関するAppleの特許申請書を米国特許商標庁(USPTO)がアメリカ現地時間7月13日に公開しました。
ソフトウェアによって多くのセンサーのうち適切なものを組み合わせて顔認証を行う技術について記載されています。
多種多様なセンサーで顔を認識
特許技術の申請書は「電子機器埋め込み式認証システム(Embedded authentication systems in an electronic device)」と名付けられ、iPhoneシリーズなどモバイル機器で精度の高い顔認証を用いてロックを解除するための技術が記載されています。
この方式では、赤外線センサー、可視光線イメージセンサー、3次元キャプチャセンサー、超音波センサー、紫外線センサー、レーザースキャナなど複数のセンサー用いて距離情報を取得してユーザーの顔を3次元的に解析します。
ソフトウェアが適切なセンサーを選択
今回公開された特許申請書には、ソフトウェアによって適切なセンサーを選択し、それを組み合わせることによって顔認識を行う技術についての記述があります。
3次元キャプチャセンサーが鼻や眼窩、あごの形状など複数部位の形状情報を収集するほか、顔の表面の情報として、ホクロやシワなどの情報まで解析します。
また目に赤外線を放出して反射を測定した情報も顔認証に用いられるため顔認証の精度も非常に高くなるとのこと。
もしこうした技術が実用化されれば、SamsungのGalaxyのように顔写真でセキュリティを突破されてしまう心配もいらなくなるかもしれませんね。
iPhone8では指紋認証の代わりに顔認証を採用?
2017年2月にはiPhone情報に詳しい、KGI証券の著名アナリストMing-Chi Kuo氏が、次期「iPhone8」には3Dセンサーを用いた精度の高い顔認証技術が採用されるという予測レポートを公開して話題になりました。
その後も「iPhone8」では有機EL(OLED)ディスプレイにTouch IDセンサーを埋め込む技術的問題から指紋認証センサーを廃止して顔認証が採用されると、アメリカ大手メディアのBloombergが報じました。
しかし、こレに関しては、Apple Payなど高いセキュリティが欠かせないサービスを提供しているAppleがTouch IDを搭載しない端末を出すことは考えにくいと反論も多くなされています。
先日はFastCampanyが関係者から得た情報として、「iPhone8」ではソフトウェア関係の問題によって、発売した当初はワイヤレス充電や3Dセンサーによる顔認証などといった目玉機能が使用できず、その後のiOS11のバージョンアップによって利用可能になる、と伝えていました。
顔認証を組み合わせることによって高いセキュリティを確保するのは期待できますが、Touch IDが廃止されるとすると、ユーザビリティの低下が懸念されますね。
はたして次期「iPhone8」は一体どうなるのか、続報が入りしだいお伝えします。
Source:USPTO via AppleInsider
(yorimorishima)