今年秋以降に発売が見込まれている次期「iPhone8」用のA11プロセッサの生産を、台湾メーカーのTSMCが開始したと伝えられました。
当初の計画では4月とされていたので、予定よりも遅い生産スタートとなっているとのこと。
当初の計画より遅れて生産が開始
台湾メディアDigiTimesによると、台湾の半導体メーカーであるTSMCが次期「iPhone8」に搭載される、10nmプロセスのA11プロセッサの生産を開始した模様です。
当初、A11プロセッサの生産は2017年4月に開始される計画といわれており、その後バックエンドに統合されたファンアウトパッケージングを積み重ねる技術的問題により本格生産の開始が遅れたと報じられましたが、現在その問題は既に解決しているとのこと。
TSMCは、現行モデル「iPhone7」「iPhone7 Plus」に採用されたA10に続き、A11も独占的に受注しているとみられ、2016年はA11の生産能力増強のために約2,350億円規模の投資を行ったと報じられています。
なお、マイナーアップデートモデルとなる「iPhone7s」と「iPhone7s Plus」には、現行モデル「iPhone7」「iPhone7 Plus」に搭載されている16nmのA10 Fusionプロセッサと同様のものが引き続き搭載されるといわれていますが、信ぴょう性は定かではありません。
Foxconnは8月頃のiPhone8本格量産に向けた従業員トレーニングをスタートか
次期「iPhone8」については、有機EL(OLED)ディスプレイの技術的問題などから発売が遅れ、発売後も在庫不足のため広く消費者の手に入るのは年末近くまでずれ込むのではないかと予測されていましたが、最近になってスケジュール通り10月に発売されるとの情報も報じられました。
ここ数ヶ月の情報を考慮すると発表は例年通りの9月となりそうですが、発売に関してはまだなんともいえません。
とはいえ、「iPhone8」の組み立てを担当するFoxconnが、8月の大規模量産に向けて従業員のトレーニングを開始しているとの報道に加え、WinstronやPegatronも同様に体制を整えていると伝えられていることから、Appleは年内の「iPhone8」発売に向けて計画を進めているのではないでしょうか。
なお、Digitimesが先日報じたところによれば、基盤を担当しているZhen Ding TechnologyやKinsus Interconnect Technology、バッテリーを担当しているSimplo Technologyはいずれも6月から量産体制に入る準備を進めているとのことです。
Source:DigiTimes
(yorimorishima)