2017年秋に発売が見通されている次期iPhoneは、現行のアップデートモデルとなる「iPhone7s」「iPhone7s Plus」に加え、プレミアムモデルとなる「iPhone8」の3モデル展開で、ベゼルレスでホームボタンが廃止されファンクションエリアが搭載される1モデルのみが、有機EL(OLED)ディスプレイを採用するといわれています。
しかし、将来的に発売される次世代iPhoneについては、2019年以降すべてのモデルが有機ELディスプレイを採用するかもしれないと韓国メディアのThe Investorが伝えています。
韓国FPCサプライヤーが新型iPhoneに向け増産体制に
またThe Investorによれば、Samsung Electro-MechanicsとInterflexが有機ELディスプレイを搭載するiPhone8など今後増加する需要に備えて、フレキシブルプリント基板(FPC)の増産体制に入ったとのことです。
Samsung Electro-Mechanicsはすでにベトナム工場に1,000億ウォン(約98億5,000万円)を設備投資して工場拡張を行っており、Interflexも製造ラインに1,000億ウォンを投じる計画があるとのことです。
近年の流れを見ると、今後のスマートフォンは有機ELディスプレイがスタンダードとなりそうですね。
有機ELディスプレイは従来の液晶ディスプレイと比較して、消費電力が少なく、コントラストがはっきりしていて、バックライト不要なため本体を薄型化・軽量化できるだけでなく、折り曲げなどの加工もこれまで以上に容易になるとのこと。
ただし、デメリットとしては、液晶ディスプレイより寿命が短く製造コストが高いことが挙げられます。
Appleが韓国サプライヤー3社と契約か
Appleは有機ELディスプレイ用のフレキシブルプリント基板のサプライヤーとして韓国メーカーであるSamsung、Interflex、BHの3社と契約したようです。
The Investorには、Appleは2017年の次期iPhoneにおいては約40%に相当する約6,000万台に有機ELディスプレイを採用し、来年2018年にはその採用率を倍増させ、さらに2019年には新型iPhoneのすべてのモデルに有機ELディスプレイを採用する計画である、と述べられています。
つまり次期「iPhone8」は有機ELディスプレイとなりますが、現行のアップデート版である「iPhone7s」「iPhone 7 Plus」は従来通り液晶ディスプレイが搭載されることになりそうですね。
上記フレキシブルプリント基板のサプライヤーが本格的に出荷を開始するのは4月〜5月になる模様です。
The Investorによると、現時点でSamsung Electro-Mechanicsの月間生産能力は約9万平方メートルとなっており3社の中では最も低くなっていますが、拡張の計画が進められれば倍増されるとのこと。
Interflexは中国、ベトナム、韓国の工場を合わせると、月間生産能力は29万5,000平方メートルで、BHはベトナム工場拡張により現在の月間生産能力は22万平方メートルまで引き上げられているようです。
Source:The Investor , The Bell
(yori)