Apple製品の情報に詳しいKGI証券のアナリスト、Ming-Chi Kuo(ミンチークオ)氏が、次期「iPhone8」は高コストの積層型ロジックボードを採用することで、従来の4.7インチモデルと同等の本体サイズでありながら、5.5インチモデル並のバッテリー容量を搭載すると予測しています。
iPhone8は基板を高密度化することでバッテリー容量が増える
MIng-Chi Kuo氏は現在主流のリチウムイオン電池の技術は今後3〜5年間で大きく進歩しないと考えており、次期「iPhone8」ではバッテリーサイズ拡大のために、ロジックボードを従来の10層から20層へ高密度化する手法が採用されるのではないか、としています。
上の図は左から従来の液晶ディスプレイを搭載した次期iPhone(iPhone7s?)、有機ELディスプレイを搭載した次期iPhone(iPhone8)、現行モデルの「iPhone7」となっています。
有機ELディスプレイを搭載した中央のモデルだけ水色のバッテリー部分が大きくなっていることがわかりますね。
このように高密度化によって空いたスペースにバッテリーをL字型に配置することで、4.7インチモデルと同等の本体サイズでありながら、5.5インチ並の2700mAhのバッテリーを搭載することができると述べています。
空いたスペースを有効活用してバッテリー容量を増やす手法はここ数年MacBookでも行われているので実現可能性は高いと思われます。
なお、現行4.7インチモデルの「iPhone7」は1960mAh、5.5インチモデルの「iPhone7 Plus」は2900mAhのバッテリーを搭載しています。
数字では5.5インチモデルには及びませんが、有機ELディスプレイの消費電力が従来の液晶ディスプレイより30%ほど少ないと言われていることからも、バッテリー持続時間は大幅に向上しそうですね。
バッテリー持続時間は50%アップ?
次期「iPhone8」は今回紹介した技術と有機ELディスプレイ搭載の相乗効果によって、従来型液晶ディスプレイを搭載した現行モデルよりもバッテリー持続時間が約50%向上し現行モデルの1.5倍となるとMing-Chi Kuo氏は述べています。
なお、「iPhone8」は有機ELディスプレイの採用、ワイヤレス充電対応による発熱対策など新機能の影響でコストがかさみ、アメリカでの販売価格は1000ドル、日本円で約11万4000円ほどになるのではないか、と予測されています。